岐阜県郡上市明宝気良。
世帯数は130世帯ぐらいの小さな集落。
例にもれず少子高齢化による人口減少の先進地域。
戦前から白山神社の祭礼の余興として素人歌舞伎が行われていたが資金的な問題、人材の不足などによって途絶えてしまっていた。
2005年、地元の20代から30代の若者たちが集まり、地域の活性化のため、そして、何よりもこれまで自分たちを育ててくれた地域の人たちに楽しんでもらおう、と17年ぶりに歌舞伎を復活させる。
それから10年以上が過ぎ、今では地域の毎年の恒例行事として皆に楽しみにしていただけるようになった。
我々は歌舞伎保存会ではない。
他の地域の保存会の方のように伝統芸能の継承といった高尚な理念があるわけでない。
ただ”気良の人たちに元気になってもらいたい”そして”自分たちも楽しもう”その思いだけでやってきた。
地域の人たちは「気良の若い衆は元気!」と感じてくれているようだ。
子どもたちも「気良歌舞伎ってスゴイ!僕も出たい!」と言ってくれる。
気良を出て行った若い人も少しだけど帰ってきてくれるようにもなったきた。
今年も良かったよ!と言ってくださる方々がいる限り、続けていきたいと思う。
毎年、気良白山神社祭礼に併せ、9月第3週の土曜日に公演。
振付指導、大道具などは高雄歌舞伎保存会にご協力いただいている。
現在のメンバーは20代から40代前半まで約30名。
その他にも当日の舞台設営や音響・照明など地域の方々の多くが協力してくださっている。
地域の方々の協力がなければやっていけない団体である。
2015年には、郡上市および郡上市教育委員会の後援により高雄歌舞伎保存会の青年部との合同公演を開催。
2017年、岐阜県地歌舞伎保存振興協議会に県内30団体目として加盟。
2024年、郡上市文化財「旧明方小学校木造講堂」を「気良座」として開場。
2005年 気良歌舞伎復活 以降、毎年白山神社祭礼定期公演
初代座長 鈴木雅敏
2010年 二代目座長 奥村将典
2014年 気良歌舞伎復活10周年記念公演(子ども歌舞伎に初挑戦)
2015年 三代目座長 髙田新一郎
高雄・気良青年歌舞伎公演開催(2015年~2017年)
2017年 岐阜県地歌舞伎保存振興協議会加盟
2019年 改元記念清流の国ぎふ地歌舞伎勢揃い公演出演
気良歌舞伎復活15周年記念公演
2020年 四代目座長 佐藤真哉
「おうちで歌舞伎!地芝居映像配信プロジェクト」
2021年 清流の国ぎふ 地歌舞伎勢揃い公演2020出演
「通し上演仮名手本忠臣蔵」地芝居映像配信プロジェクト
2022年 飛騨美濃歌舞伎大会ぐじょう2022出演
2023年 清流の国ぎふ 地歌舞伎勢揃い公演秋 出演
2024年 気良座こけら落とし公演